チュートリアルは作り方だけでなく無くし方も考えてみよう

今回は『ポケットモンスター Let’Go ピカチュウ・イーブイ』を題材に、チュートリアルの無くし方についてまとめます。

今やゲームには当たり前の存在になったチュートリアル。

いつしかあって当然のものになりましたが、ゲームの面白さを引き立てるチュートリアルを作るためには、チュートリアルの作り方を知ることではなく、チュートリアルの無くし方を知ることが一番の近道です。

ゲームの面白さの本質は、プレイヤー自身の体験。

だから、説明の仕方を考えるのではなく、どうしたらプレイヤーに自然と学んでもらえるかを考えることに時間を割いたほうが絶対にゲームは面白くなります。

そして、そういうことを隅から隅まで丁寧に考えて作っているのがポケモンです。

実際には説明はたくさんあるのですが、プレイヤーがチュートリアルだと認識しないように設計されているのがミソ。

ピカブイに限らず、赤緑青のころから継承されている設計のテクニックが三つあるのでご紹介します。

①説明を不要にするテクニック

②誘導するテクニック

③説明に対する違和感や抵抗感をなくすテクニック

この三つのテクニックによって、チュートリアルは限りなくゼロに近づけることができます。


説明を不要にするテクニック

その1:わかりやすい舞台やテーマを選ぶ

ゲームのテーマがわかりやすいと、ゲームの目的を直観的に理解することができるので、長々とした説明が必要なくなります。

ポケモンの舞台は、現実世界とほとんど同じ世界。そして、そこにポケットモンスターという非現実的な存在がいます。

世界の背景は現実世界と一緒なので、世界観に関して説明する必要があるのはポケットモンスターという存在がいることだけです。

この時点で説明が短くなりました。

また、ポケモンにはモンスターを捕まえて仲間にする、というテーマがありますが、これは虫捕りやペットを飼うことと同じで、人間以外の存在との交流です。

人外との交流は、昔からたびたび映画、アニメ、漫画の題材になっているとおり、万人のロマンです。

ETとかトトロとかもそうですね。

少し前に出たゲームだと、Detroit:Become Humanもアンドロイドと人間の関係性がテーマの一つになっていましたね。

仲間がほしい、わかりあいたい、という感情は本能的に求めてしまうことなので、説明されなくても容易に理解できます。

しかも、かわいいモンスター、かっこいいモンスターとなれば、『捕まえたい!』という欲求はすぐさま湧きおこります。

本能的な欲求や、ロマンを突き動かすテーマ選びは本当に大事。

というか、本来ものづくりは欲求に突き動かされて行なうものなので、わかりやすいテーマを選ぶというよりは、やりたいと思ったことをやる、というのが順序としては正しいですが、今回はチュートリアルのテクニックという視点でまとめているので、あえてテーマ選びという視点で書きました。

ドラクエやFFのテーマである『人や世界を救う』ということも、昔から大衆になじみ深いテーマの一つなのでわかりやすいです。

その2:常識を使う

常識をそのまま用いた仕様にすることで、遊びや操作が直観的に理解できるようになり、説明を省くことができます。

①現実の常識を使う

  • 看板には情報が書いてある
  • 本には情報が書いてある

これらは現実の世界で当たり前のように理解している事実です。

そして、ポケモンの世界でプレイヤーが大事な情報を得るのはほとんど看板と本です。

本には情報が書いてあるとわかっているから、本を読めといわれなくても読んでしまうんですよね。

看板や本があればプレイヤーは言われなくても勝手に見るし、そこに大事な情報を書いておけば、説明されなくても勝手に学ぶ。

「いやいや、言われないとわからないよ!!」というプレイヤーには、トレーナーズスクールの先生がちゃんと看板に大事な情報が書いてあることを教えてくれます。

あと、ピカブイではゲーム開始直後にライバルが「メールをチェックしろ」と言ってくる演出があります。

これは、オブジェクトを調べることができるという説明を担っています。

PCを見ろと言うのではなく、メールを読めという日常的な行動に落とし込んだ言い回しなのがポイント。

②ゲームの常識を使う

この方法は、ゲームが当たり前になったからこそできることでもあり、また、コントローラーなどのゲームに特化したデバイスがあるからこそできることでもありますが…、同じジャンルのゲームでもっとも一般的な操作や仕組みを持ってくるという方法を使うと、説明を減らすことができます。

十字キーで移動、Aまたは〇ボタンで決定という基本の操作方法や、NPCに話しかけると情報が得られるといったゲームのお作法はポケモンにも健在。

みんなの当たり前を使うと、あえて説明する必要がなくなります。

あと、なじみのある操作と異なる操作をさせられるとストレスを感じるプレイヤーも少なからずいるので、そういう点でも、一般的なものを持ってくるということは大事です。

操作に独創性や独自性を要するのは、それが面白さの実現にどうしても必要な場合のみに絞ったほうがよいです。

いつもと違う操作によってストレスを感じるわかりやすい例が、決定とキャンセルのボタン設定です。

これ、日本と海外でなぜか逆転しているんですね。日本ではAまたは〇ボタンが決定ですが、海外ではBまたは×ボタンが決定になっているという。

最近レッドデッドリデンプションを遊びながら、決定とキャンセルの操作が逆で思わずコントローラーをぶん投げてしまったのですが、超当たり前のよく行なう操作がなじみのある操作と違っていると、ゲームの面白さよりストレスのほうが上回ってしまうのです。

だから、なじみのある操作にする、ということはとても大事。

ちなみに、なぜ日本と海外で逆転したのかというのは諸説あるようで、本当なのかはわかりませんが、欧米の開発者がセガのハードに慣れていたとか、プレステの×ボタンがチェックマークに見えるからとか。


誘導するテクニック

その1:情報を目につきやすくする

ポケモンでは、プレイヤーにとって意味のある情報は目立つように設計されています。

目立つように設計する方法は二つあるので順に紹介します。

①意味ありげに見えるオブジェクトを作る

ポケモンの象徴的なオブジェクトといえば掲示板。

ポケモンを進める上で大事な情報はほとんど掲示板に書いてあります。

そしてこの掲示板、文字が書かれた紙がはってあるので、何かが書いてあると思わせる見た目になっています。

ちなみに初代の掲示板にもちゃんと文字らしきものが書いてあります。

あとですね、もう一つ大事なポイントがありまして。

掲示板に『おとくな けいじばん!』って書いてあるんですね。

なんてド直球なテキストだ!!!

このテキスト、毎回掲示板を読むたびに出てくるので、「掲示板を見ろ!!!!」という開発者の強い要望がめちゃくちゃ刷り込まれるんですよね。

だから、3回も掲示板を見れば、目につかない場所に置いてあっても掲示板というアイコンに気づいて自然と見にいくようになります。

こういう一工夫って意外と思いつかないというか、作り手のセンスが光る部分だなと思います。

掲示板の次に他に良く出てくるのは本と本棚。

本は開いてあるのが読めそうな感じがして良いです。

やや脱線しますが、意味ありげな見え感という意味では、3Dでリッチに作られ始めてからのポケモンは、背景から記号的な性質が結構薄れてきました。これはポケモンに限った話ではないのですが。

ニビシティの博物館のコハクで比較するとよくわかります。

こちらがピカブイ版のコハク。

背景になじんでいるので特別感はあまり感じません。

デザインだけでなくカメラの位置も変わっており、キャラの背後からの視点になっているのと、装飾が多くなったのであまり目につく感じではありません。

そしてこちらが赤緑青版のコハク。

丸いオブジェがピカブイ版より目立って見えませんか?

「ここにあるコハクを取りたいけど、その場所に行けない。どうしたら…。」

というモヤモヤががっつり残る仕込みで、後からひでんわざを使っていけなかった場所にいけるようになるという体験の感動を強めているので、昔のポケモンで特に好きなポイントです。

②オブジェクトを目につきやすい場所に置く

ポケモンの掲示板は、街の入り口など、エリアが切り替わるタイミングで必ず目につくように配置されています。

一番道路の入り口に掲示板

トキワシティの入り口に掲示板

二番道路の入り口に掲示板

トキワのもりの入り口に掲示板

ニビシティの入り口に掲示板

新しいエリアの入り口には絶対に掲示板があるんです。

これはマップ設計の時点で、道を狭く作り、新しいエリアへの入り口を限定しているから出来る技でもありますが、このように目につきやすい配置を徹底することで、プレイヤー自身に掲示板を見る習慣が出来るのです。

③大事な情報は複数の場所にちりばめる

ピカブイでは、ゲームを進める上で特に大事な情報が一か所ではなく複数の場所に仕込まれています。

例として、ゲーム開始一時間以内にいける範囲にある『フレンドリィショップでどうぐが買える』という情報をピックアップしてみます。

オーキド博士の研究所の本棚

トキワシティの入り口の掲示板

トキワシティのおじいさん

こんな感じで、全く同じ情報がいろんな場所で読めるようになっています。

本棚、掲示板、人と、情報を得る対象が全部バラバラになっているのもポイントです。

こうすると、どこかで見逃していたり興味を持たなかった場合でも別の場所で気づくことができるし、全部見ている人には大事な情報として何度も刷り込むことができます。

フレンドリィショップがマサラタウンを出た後の目的地になっているのも、ショップの存在を知らせるための仕込みですね。

その2:小目的は伝えても大目的は伝えない

冒頭に、ゲームの面白さはプレイヤー自身の体験にあると書きましたが、プレイヤーに、自分でみつけた、自分の力でやり遂げた、という体験をさせるためには、目的を伝えないことが大事です。

ただし、目的を全く伝えないと、8割の日本人は何をやってよいかわからなくなってしまうので、小目的は伝えつつ、大目的は自分で見つけさせる、という仕込み方がポイント。

①ライバルからは『オーキド博士を探しにいけ』とは言われない

ゲーム序盤の流れがわかりやすい例なので紹介します。

ポケモン開始直後、主人公はライバルからオーキド博士の研究所に来るように言われます。

ですが、言われたとおりに研究所に向かうと、博士がいないと言われる。

この流れから、プレイヤーはオーキド博士を探すことになります。

これ、はじめから研究所にオーキド博士を配置しておいてもゲーム進行上全く問題なかったと思います。

ではなぜオーキド博士は研究所にいなかったのでしょうか。

答えはずばり、オーキド博士が研究所にいない状態をつくることで、プレイヤーに『オーキド博士を探そう』と思い付かせることができるからです。

この、プレイヤー自身の思い付きで行動させるという仕込みがものすごく大事なポイントです。

上の画像のライバルのセリフを見てもわかるとおり、オーキド博士がいないと言っているだけで、探せとは一言も口にしていません。

上の画像のセリフのあとには、

という感じで話がモンスターボールに切り替わるので、オーキド博士を探せという指令は一切出てきません。

こういうプレイヤーの発想重視の細かい仕込みの数々によってポケモンというゲームは面白くなっています。

②オーキド博士からは『ポケモンリーグのチャンピオンになれ』とは言われない

もう一点わかりやすい例があります。

それは、『ポケモンリーグのチャンピオンになる』というストーリーのゴールがオーキド博士の口からは伝えられないことです。

ポケモンを遊んだことのある多くのプレイヤーは、ポケモンの目的をチャンピオンになることだと認識していると思います。

ですが、冒頭でオーキド博士から伝えられるのは、ポケモン図鑑を完成させてほしい、ということだけなんです。

ではなぜ、プレイヤーの目標はポケモン図鑑の完成からチャンピオンリーグ挑戦にすり替わったのでしょうか。

答えは、『世界で一番になることが万人にとってもっとも魅力的な目的だから』、そして『ゲーム序盤からポケモンリーグの存在に気づけるように設計されているから』です。

そもそも図鑑収集は、プレイヤーの目標じゃなくオーキド博士の夢なんです。

だから、図鑑収集はゲームの本当のゴールとして設定されてはいるものの、必ずしもすべてのプレイヤーにとってのゴールではない。

実際、図鑑収集まで終わらせたプレイヤーってかなり少ないと思います。私の世界のオーキド博士の夢は20年経った今でもかなっていません。

ではプレイヤーがどこでチャンピオンリーグの存在に気づくかというと、先ほど上のほうで説明したフレンドリィショップと同じくらい、序盤から色々なところに情報がちらばっています。

まずはオーキド博士の研究所のPCから見れる、オーキド博士宛のメール。

ここに『ポケモンリーグ』と『さいきょうのしてんのう』という単語が登場します。

この『してんのう』という単語が全国の生まれたてトレーナーの負けず嫌い精神をどれだけくすぐったことか。

次にチャンピオンリーグの話題が出てくるのはトキワシティのトレーナーズハウスのノート。

ここにプレイヤーをがっつり誘導するテキストが登場します。

おわかりいただけましたでしょうか。

そうです、ここに全部ばっちり書いてあるんです。

ポケモントレーナーであるプレイヤーの目標は、つよいトレーナー8人衆を倒してポケモンリーグのしてんのうを倒すことなのです。

ここでこの情報を見ているプレイヤーは、自然と自分の目標がポケモンリーグであることを刷り込まれつつ、『もうれつにつよいしてんのう』という単語に焚きつけられるわけです。

この情報は見ないこともできますが、見ていなくても結局ゲームの要所要所でジムバッジが必要になるように設計されているので、自ずとジムリーダーへの挑戦はプレイヤーの目標になります。

ゲーム序盤のトキワシティから、ゴールであるチャンピオンリーグに寄り道できるのは、はじめのうちにプレイヤーに目的を刷り込んでおくためです。

行っても門前払いされるんですけどね。

しかし、ここで門前払いされてしまうから、プレイヤーはポケモンリーグにあこがれを持ち、打倒ジムリーダーに燃えてしまうのです。

本当に誘導がうまい。うますぎる。

トレーナーズハウスからポケモンリーグまで、ずっと『ポケモントレーナー』という言葉が主語になっているのもポイントで、『あなた』とは言わないんです。

だから、プレイヤーは他のポケモントレーナーはポケモンリーグを目指すということを知ったうえで、自分もポケモンリーグに行きたい、と自発的に思うようになるのです。

トキワシティのジムリーダーが不在なのは、チャンピオンリーグへの道順としてこの街に最後のジムがあるのが自然だからでしょう。

ここに、『いつもいない謎のジムリーダー』という設定をかぶせると、プレイヤーの心に残るモヤモヤしたポケモン七不思議のできあがりですね。

というわけで、小目的は伝えても大目的は伝えないという設計でプレイヤーを誘導する仕組み、おわかりいただけたでしょうか。

この辺りからは、開発者のゲームというコンテンツに対する思想がひしひしと伝わってくるんですよね。田尻智さんかなぁ、この辺考えたのは…。本当にすごい。




説明に対する違和感や抵抗感をなくすテクニック

これが三本立ての最後です。

いかに説明が要らないように作ろうとしても、ゲームという非日常の空間である以上、どうしても説明しなければならないことは存在します。

ポケモンだと、

  • ポケモンという存在
  • ポケモンの捕まえ方
  • ポケモンバトルのやり方
  • ポケモンの回復方法

この辺りは現実にない仕組みなので説明が必要で、強制イベントが存在します。

ですが、ポケモンの強制イベントは、説明されているという印象が薄いのです。

それはなぜかというと、違和感や抵抗感をなくすための工夫をしているからです。

大きく二つあるので順番に説明します。

その1:日常の出来事としてなじませる

会話に説明を入れ込みつつ日常の出来事っぽくなじませる力がめちゃくちゃ高いのがポケモンのすごいところ。

ピカブイ版のゲーム冒頭のライバルとの会話を例にあげます。

友達が家にくるとか、待てなくて迎えに来ちゃうとか、こどものころ経験するやつですね。

ちなみに私は時間を守れないタイプなので、待てなくて迎えにきてくれるというよりは待ち続けて怒りのあまり怒鳴り込んでくるという感じでしたが!!!

あと、こちらは強制イベントではありませんが、お母さんとの会話も日常でよくある風景です。

オーキドはかせのところにいってらっしゃい』という目的を伝えられるんですが。

誰かから聞いたような日常会話的な言い回しですよね。

前の日の晩に主人公が、「明日友達と一緒にポケモンもらいにいくんだ!」と伝えていた光景が浮かんできます。

赤緑青版では今よりもシステマチックな表現がありましたが、この空気観は昔から変わりません。

その2:プレイヤーが説明を受け入れやすい存在を作る

ポケモンで、プレイヤーにがっつり説明をしてくる存在は二人+一つ。

オーキド博士とライバル、そして学校です。

この三つがプレイヤーに説明してきても自然と受け入れてしまう理由を説明します。

①オーソリティという存在

大事なことですが、オーキド博士はこの世界のオーソリティなのです。

研究所にいる博士の助手がそう言っています。

オーソリティとは権威者のこと。ほとんどのこどもは意味がわからないけど、横文字だからなんとなくかっこいい感じがしますよね。

そして博士は多くのポケモントレーナーから尊敬されている、ときました。

そもそも博士ですし、見た目も大分お年を召されているので貫禄ありますし、なんだかすごい人のようですね。

ていうか自分で真っ先に自己紹介してますからね。

自分でしたわれてるって言っちゃったよ!!!

でも、これをこのタイミングで言わせるのが大事なんです。

プレイヤーはしれっと、オーキド博士はすごい存在なのだ!!!ということを刷り込まれているのです。

人間、すごい人の言うことには寛容になってしまうもの。

よくわからない人に何か説明されても『ふーん。で、あなたは誰なの?』となりますが、なんだかすごい人の言うことなら説得力を感じてしまいますよね。

リツイートされてきた意識高めのツイートを見て、Twitterのプロフィールやフォロワー数をチェックする方は多いと思いますが、人とはそういうものなのです…。

というわけで、この人になら説明されてもいいと思えるようなすごい存在として登場人物をもち上げまくることも大事なテクニックです。

これによって、自分がそんなすごい人からポケモンをもらって大役を任されたのだ、という優越感を味わわせることもできますからね。

②学校の同級生的存在

新しいゲームが発売した直後に、学校で友達とどこまで進んだかを共有しあった経験はないでしょうか。

ポケモンにおけるライバルは、そういう同級生的な存在なのです。

よーいどんでスタートして、同じ目的に向かって突き進んでいく競争相手なので、その競争相手から、今後自分が辿る道について少しだけネタバレされることは自然と受け入れてしまうのです。

ポケモンのライバルは常に自分より一歩先を進む存在ですが、この設定は、プレイヤーに説明するという役割以外に、ゲームを遊びたい気持ちや目的を達成したときの達成感を強める役割も担っています。

自分より先を進む存在がいると、負けたくない気持ちを刺激されて、やりたい気持ちが強くなりませんか?

負けたくない気持ちは、プレイヤーがゲームを進める上で立派なモチベーションになります。

それに、自分のほうが先を進んでいれば、それはそれで優越感に浸れるんですが、チャンピオンというゴールにたどり着くまでは、優越感よりも悔しさを募らせたほうが、ずっと一歩先を進んでいたライバルを最後の最後に打ち負かしてチャンピオンになったときの達成感がはるかに強くなりますよね。

だから、ライバルはずっと一歩先を進む存在なのです。

ちなみに、ライバルの性格は赤緑青の時代とピカブイとでは大きく異なっていて、性格面の嫌みっぽさがなくなりました。

この辺りは、今の時代にあわせてより多くの人に受け入れられやすい設定に変化したのかなと思います。

昔のライバルにはわりと強めに嫌みっぽさと理不尽さを感じていたので、この調整は嫌な気持ちにさせる部分を減らす改良になっていてよいなと思いました。

③学校

学校は、いわずもがな学校です。

みんなが勉強しているところなので、勉強していることを覗き見ながら自分も自然と勉強しています。

トキワシティのトレーナーズスクールでは、パラメータや戦闘のルールなど細かい仕様を結構がっつり説明していますが、ここは学校なので、教えられることが当たり前なんですね。

このように、教わることが当然な施設を作ってしまうというのも、チュートリアルをチュートリアルらしくしない立派な手段です。

まとめ:チュートリアルの作り方を考えるのも良いけれど、無くす方法も考えてみよう

冒頭にも書いた通り、ゲームの面白さの本質は、プレイヤーが体験することにあります。

なので、ゲームの要素や仕組みも、プレイヤーが体験しながら理解していけるように作ることが大事です。

チュートリアルは作って当たり前のものだと思っていませんか?

しれっと何も考えずに実装項目にチュートリアルを追加していませんか??

そのチュートリアル、本当に必要ですか??

最近のゲームにチュートリアルがあって当たり前になったのは、ゲームが大衆化してきたからなのかなぁと思います。

ゲームがたくさん作られて、もうほとんどやりつくされてきているから、今までにないシステムを作ろうとして、説明しなければならない複雑な要素が出てきてしまうのかなぁと。

ファミコンやスーファミの頃のゲームって説明なんかないんですけど、でも直観的に遊べたんですよね。

あとは、スマホというボタンがないデバイスの登場で、ゲームにおける『直観的な操作』に個人差が出てきたことも理由かなと思います。

とはいえ、スマホを使ったゲームが作られ始めてからもう10年弱経ち、スマホゲームも十分大衆化してますので、スマホのお作法を使って説明を少なくする方法はいくらでも考えられる気がしますが。

逆に、スマホゲームのお作法として、「ゲームにはチュートリアルが必要!!」という固定観念が生まれてしまったことも、チュートリアル文化が出来てしまった原因かもしれませんね。

ポケモンはプレイヤーに何を体験させるかを最優先に考えて細部まで作りこまれているゲームなので、説明を説明だと認識させないことがゲーム全編を通じて本当に徹底されています。

チュートリアルってこんなに無くせるんだ!と感動すること間違いなし。

ポケモンをやったことがない方がいたら是非、冒頭30分でもよいので触って、自分自身の体感として刻み付けておくことをオススメします。

そうは言ってもたくさんありすぎて何を遊べばいいのかわからん!!という方は、とりあえず『ポケットモンスター Let’Go ピカチュウ・イーブイ』を触っておけば良いです。理由は初代ポケットモンスターのピカチュウバージョンのリメイクだから。

赤緑青の頃のポケモンとほぼ同じ体験ができるので、田尻智さんをはじめゲームフリークの開発陣のすごさが伝わってくると思います。

ポケットモンスター Let’s Go!ピカチュウ

ポケットモンスター Let’s Go!イーブイ

というわけで、今回はチュートリアルの無くし方についてまとめてみました。







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